2026.08.26 | 助成金活用

人材開発支援助成金でAI研修を最大75%削減【2026年度版】

「社員にAI研修を受けさせたいが、費用がネックで踏み切れない」——中小企業の人事・DX推進担当者の方から、こうした声をよく伺います。

結論からお伝えすると、人材開発支援助成金の「事業展開等リスキリング支援コース」を活用すれば、AI研修の経費は中小企業で75%(大企業で60%)助成され、さらに研修中の賃金に対する助成も受けられます。たとえば受講料40万円の研修が、実質約8.8万円まで下がるケースもあります。

ただし、2026年(令和8年)には複数の改正があり、「汎用的なプロンプト学習は対象外」など、AI研修に直接影響する線引きも示されました。この記事では、制度の全体像・助成額・計算例・2026年改正のポイント・申請の流れを整理します。

なお、支給決定は各都道府県労働局の審査によります。本記事は支給を保証するものではない点にご留意ください。

人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)とは

人材開発支援助成金は、従業員の訓練にかかる費用や訓練期間中の賃金の一部を国が助成する制度です。複数のコースがある中で、AI研修と特に相性が良いのが「事業展開等リスキリング支援コース」です。

対象となるのは10時間以上のOFF-JT(業務と区別して行う訓練)です。「事業展開」とは、新たな製品の製造や新たな商品・サービスの提供等により新たな分野に進出することを指します。

重要な点として、このコースは令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置です。活用するなら期限から逆算した計画が必要です。

AI研修が対象になる根拠——3つの類型

「AI研修がこのコースの対象になるのか」を判断する軸が、対象訓練の3類型です。

  1. 事業展開に伴う訓練:新分野進出に必要な知識・技能を習得させる訓練
  2. DX化・GX化に伴う訓練:事業展開は行わなくても、企業内のデジタル・トランスフォーメーション(DX)等に伴い必要となる訓練
  3. 人事・人材育成計画に基づく訓練(令和8年3月2日追加)

AI研修の多くは、②のDX化に伴う訓練として位置づけられます。生成AIを業務に導入して生産性を高める取り組みは、まさにDX化の一環だからです。AIを使った新サービスの立ち上げに伴う研修であれば①、自社の人材育成計画に組み込んだ研修であれば③として整理できる場合もあります。

ただし後述のとおり、2026年8月の改正により、具体的な業務に直結する訓練かどうかが問われるようになっています。

助成率・賃金助成・限度額の一覧

このコースの助成は「経費助成」と「賃金助成」の2本立てです。

助成率と賃金助成

項目 中小企業 大企業
経費助成率 75% 60%
賃金助成(1人1時間あたり) 1,000円 500円

経費助成の限度額(1人1訓練あたり)

訓練時間 中小企業 大企業
10〜100時間未満 30万円 20万円
100〜200時間未満 40万円 25万円
200時間以上 50万円 30万円

eラーニング・通信制の場合

eラーニング・通信制は経費助成のみ(賃金助成なし)で、限度額は一律中小企業15万円/大企業10万円、設備投資加算の対象外です。受講形式の選択は助成額に直結します。

設備投資加算(2026年4月新設・中小企業限定)

2026年4月の改正で、中小企業を対象に設備投資加算が新設されました。訓練に関連する設備の導入費用の50%(上限は1人15万円、10人以上の場合は合計150万円)が加算されます。

実質負担はいくらになるか——40万円の研修が約8.8万円になる計算例

具体的な数字で見てみましょう。中小企業が、受講料40万円(税込)・受講時間約12時間のAI研修を1名に受講させるケースです。

計算ステップ 金額
受講料 40万円
経費助成(40万円×75%) ▲30万円(10〜100時間未満の上限30万円と一致)
経費助成後の自己負担 10万円
賃金助成(1,000円×12時間) ▲1.2万円
実質負担額 約8.8万円

40万円の研修が実質約8.8万円、約78%オフになる計算です。経費助成率75%に賃金助成が上乗せされるため、負担軽減率は75%を上回ります。もちろん、これは審査を経て支給決定された場合の計算例です。訓練時間や受講形式によって金額は変わるため、自社のケースで試算することをおすすめします。

2026年改正の要点——AI研修は「業務直結型」かどうかが分かれ目に

2026年(令和8年)は改正が相次ぎました。AI研修の導入を検討する企業が押さえるべきポイントを整理します。

8月3日改正(最重要)

AI研修にとって最大のポイントは生成AIの線引きです。汎用的な内容では対象外となる可能性が高く、職種ごとの具体的な業務に落とし込んだ研修設計が求められるようになりました。

4月8日改正

5月14日改正

申請の大まかな流れ

申請は大きく4つのステップで進みます。

ステップ 内容 期限・目安
Step0 職業能力開発推進者の選任、事業内職業能力開発計画の策定 計画届の前提として整備
Step1 計画届の提出 訓練開始日の6か月前〜1か月前
Step2 訓練実施 計画どおりに実施
Step3 支給申請 訓練終了日の翌日から2か月以内

Step1の計画届では、職業訓練実施計画届(様式第1-1号)、事業展開等実施計画(様式第1-3号)、対象労働者一覧(様式第3-1号)、事前確認書(様式第11号)といった書類を提出します。

注意したいのは、計画届は訓練開始日の1か月前までに労働局へ提出が必要という点です。郵送の場合は消印ではなく労働局への到達日が基準になります。社内計画の策定から書類準備までを含めると、準備には3〜6か月かかるケースが多いのが実情です。

活用前に知っておきたい注意点

制度を前向きに紹介してきましたが、正直にお伝えすべき注意点もあります。

こうした点を踏まえると、助成金の活用実績がある研修会社を選び、申請スケジュールを含めて相談しながら進めるのが現実的です。

よくある質問

Q1. どんなAI研修でも助成金の対象になりますか?

なりません。2026年8月3日の改正で、汎用的なプロンプト学習は対象外と明確化されました。一方、営業向けの提案書作成訓練のように、具体的な業務に直結する訓練は対象です。

Q2. eラーニング形式でも助成を受けられますか?

受けられますが、条件が異なります。eラーニング・通信制は経費助成のみ(賃金助成なし)で、限度額は一律で中小企業15万円/大企業10万円です。また、同一労働者のeラーニング受講は年度1回までという制限もあります。

Q3. 申請してからどのくらいで研修を始められますか?

計画届は訓練開始日の6か月前〜1か月前に提出する必要があり、その前提として職業能力開発推進者の選任や事業内職業能力開発計画の策定も必要です。準備には3〜6か月かかるケースが多いため、研修開始希望日から逆算して早めに動くことをおすすめします。

Q4. 助成金は必ずもらえますか?

保証はできません。支給決定は各都道府県労働局の審査によります。要件の充足や曹類の整備状況によって結果は変わるため、制度に詳しい研修会社や封門家のサポートを受けながら進めると安心です。

まとめ

AI研修は「業務に直結する設計」であることが、改正後の助成金活用の鍵です。早めに情報を集め、余裕を持ったスケジュールで検討を進めてください。

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リーフェイ株式会社のAI DX研修 for Enterpriseは、AI×営業/AI×SNSマーケティング/AI×バックオフィスの3コースを職種別にカスタマイズした業務直結型の研修です。2026年改正後の「具体的業務に直結する訓練」の考え方に沿った設計で、受講料40万円(税込)/人・約12時間の研修が、助成金適用時には実質約8.8万円になる計算です(支給決定は各都道府県労働局の審査によります)。

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※本記事は2026年8月時点の情報です。最新の要件は厚生労働省の公式情報をご確認ください。

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