2026.08.27 | 助成金活用

AI研修の費用は助成金でいくらになる?実質約8.8万円の計算内訳

「AI研修を入れたいが、1人40万円は高い」。人事やDX推進のご担当者から、最初に必ず出てくる声です。

先に結論をお伝えします。人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)を使うと、受講料40万円(税込)・約12時間のAI研修の実質負担は、中小企業の場合で約8.8万円(78%オフ)になります。

ただし、これは「40万円×75%引き」という単純な掛け算ではありません。経費助成には限度額があり、さらに「賃金助成」という別枠のお金が加わって、初めて約8.8万円になります。この記事では、その計算を1ステップずつ分解し、限度額で75%引きにならないケース、大企業の試算、eラーニングの注意点まで正直に解説します。

なお、支給決定は各都道府県労働局の審査によります。本記事の計算は制度上の試算であり、支給を保証するものではありません。

結論: 受講料40万円・12時間の研修は実質約8.8万円

まず全体像を1つの表にまとめます。中小企業が、受講料40万円(税込)/人・受講時間約12時間のAI研修を1人受講させた場合の試算です。

項目 金額 計算
受講料 40万円 —
経費助成(75%) ▲30万円 40万円×75%=30万円
経費助成後の自己負担 10万円 40万円−30万円
賃金助成 ▲1.2万円 1,000円×12時間
実質負担額 約8.8万円 10万円−1.2万円

40万円が約8.8万円。割引率にすると78%オフです。以下、この計算がなぜ成り立つのかを順に見ていきます。

計算の分解ステップ: 3段階で約8.8万円になる

ステップ1: 経費助成75%を掛ける(40万円→助成30万円)

人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の経費助成率は、中小企業で75%、大企業で60%です。

受講料40万円に75%を掛けると、経費助成額は30万円です。

ここで重要なのが限度額です。経費助成には「1人1訓練あたり」の上限があり、訓練時間によって変わります。今回の研修は約12時間なので「10〜100時間未満」の区分に該当し、中小企業の限度額は30万円。計算上の助成額30万円が限度額30万円とちょうど一致するため、30万円が満額で助成される計算になります。受講料40万円という価格は、限度額を無駄にせず使い切る水準にあるということです。

ステップ2: 自己負担を出す(40万円−30万円=10万円)

受講料40万円から経費助成30万円を差し引くと、この時点での自己負担は10万円です。

多くの記事はここで計算を終えますが、実はもう1段階あります。

ステップ3: 賃金助成を足す(1,000円×12時間=1.2万円)

このコースには経費助成とは別に、賃金助成があります。訓練を受けた従業員1人1時間あたり、中小企業で1,000円、大企業で500円が支給されるものです。

約12時間の研修なら、1,000円×12時間=1.2万円。

自己負担10万円からこの1.2万円を差し引くと、10万円−1.2万円=約8.8万円。これが実質負担額の正体です。

「75%引き」がそのまま適用されない場合がある——限度額の話

ここは誠実にお伝えしておきたい点です。経費助成率75%は、常にそのまま適用されるわけではありません。

たとえば受講料60万円の研修(12時間)では、60万円×75%=45万円ですが、限度額30万円が適用されて助成は30万円まで。自己負担は30万円となり、実際の割引率は50%に下がります。受講料が高いほど限度額の壁にぶつかりやすく、逆に限度額に対して受講料が適切に設計されていれば、75%がフルに効きます。

訓練時間帯別の経費助成の限度額(1人1訓練あたり)は次のとおりです。

訓練時間 中小企業 大企業
10〜100時間未満 30万円 20万円
100〜200時間未満 40万円 25万円
200時間以上 50万円 30万円

なお、対象になるのは10時間以上のOFF-JT(業務と区別した訓練)です。10時間未満の研修はそもそも対象外なので、この点も確認が必要です。

大企業の場合はいくらになるか

同じ受講料40万円・12時間の研修を、大企業の条件で試算してみます。大企業は経費助成率60%、賃金助成500円/時、10〜100時間未満の限度額は20万円です。

項目 金額 計算
受講料 40万円 —
経費助成の計算値(60%) 24万円 40万円×60%
限度額の適用 ▲20万円 上限20万円が適用
経費助成後の自己負担 20万円 40万円−20万円
賃金助成 ▲0.6万円 500円×12時間
実質負担額 約19.4万円 20万円−0.6万円

大企業では、60%を掛けた24万円が限度額20万円を超えるため、助成は20万円で頭打ちになります。結果、実質負担は約19.4万円。中小企業(約8.8万円)と比べると2倍以上の差がつきます。この制度は中小企業ほど手厚く設計されているため、まず自社がどちらに該当するかの確認をおすすめします。

複数名で受講するとどうスケールするか

経費助成の限度額は「1人1訓練あたり」です。つまり、受講人数が増えても1人あたりの計算は変わらず、そのまま人数分スケールします。

中小企業・受講料40万円・12時間の条件で並べると、次のようになります。

受講人数 受講料総額 実質負担総額(試算)
1名 40万円 約8.8万円
3名 120万円 約26.4万円
5名 200万円 約44万円
10名 400万円 約88万円

10名の研修で総額400万円かかるところが、試算上は約88万円。部署単位・全社単位での導入ほど、助成金を使うかどうかの差額は大きくなります。ただし2026年8月3日の改正で、同一労働者の年度内受講は3回までという上限が設けられている点は押さえておいてください。

eラーニングは限度額が15万円に下がる——受講形式の注意点

もう1つ、正直にお伝えすべき注意点があります。eラーニング・通信制の場合、経費助成の条件が大きく変わります。

同じ受講料40万円でも、eラーニングで受講すると中小企業の助成は最大15万円。自己負担は25万円となり、賃金助成もつきません。対面やZoomでのライブ研修なら約8.8万円で済むところが、受講形式の選択ひとつで実質負担が3倍近く変わる計算です。助成金の活用を前提にするなら、オンライン(Zoom)または対面の形式を軸に検討するのが合理的です。

賃金助成は「割引」ではなく「もらえるお金」

計算のステップ3で登場した賃金助成について、仕組みを補足します。

賃金助成は、受講料が割り引かれるものではなく、会社に支給されるお金です。研修は10時間以上のOFF-JT、つまり業務と区別して行う訓練なので、受講中も従業員には通常どおり給与を支払います。その「研修中も給与を払い続ける」負担に対して、1人1時間あたり1,000円(中小企業の場合)が支給される建て付けです。

つまり実質負担約8.8万円は、受講料の自己負担10万円から、給与負担の一部として受け取る1.2万円を差し引いた、会社のキャッシュベースでの負担感を表しています。従業員の研修時間のコストの一部まで制度がカバーしてくれる点が、この助成金の特徴です。

よくある質問

Q1. どんなAI研修でも対象になりますか

なりません。2026年8月3日の改正で、生成AI研修には線引きが設けられました。営業向けの提案書作成訓練のように具体的業務に直結する訓練は対象ですが、汎用的なプロンプト学習は対象外です。「職務に間接的に必要となる知識・技能」にとどまる訓練も対象外とされています。

Q2. 申請すれば必ず約8.8万円になりますか

保証はできません。支給決定は各都道府県労働局の審査によります。本記事の金額は、制度上の助成率・限度額をもとにした試算です。対象となるには、事業展開・DX化等の類型に該当する訓練であることや、計画届を訓練開始日の6か月前〜1か月前に提出することなど、要件と手続きを満たす必要があります。

Q3. 助成金はいつ受け取れますか

訓練終了後です。支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内に行い、その後の審査を経て支給されます。つまり受講料40万円は一度全額を支払い、後から助成金が入金される流れです。一時的な立て替え資金は必要になる点にご注意ください。なお、準備には3〜6か月かかるケースが多いため、逆算したスケジュール設計が重要です。

Q4. この制度はいつまで使えますか

事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置です。計画届の提出期限や準備期間を考えると、検討はできるだけ早く始めることをおすすめします。

まとめ

リーフェイのAI DX研修なら、実質約8.8万円で業務直結型の研修を導入できます

リーフェイ株式会社の「AI DX研修 for Enterprise」は、受講料40万円(税込)/人・約12時間の法人向けAI研修です。本記事で試算したとおり、助成金適用後の実質負担は約8.8万円(78%オフ)となる設計です。

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※支給決定は各都道府県労働局の審査によります。
※本記事は2026年8月時点の情報です。最新の要件は厚生労働省の公式情報をご確認ください。

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